なおりはしないが、ましになる1
私がカレー沢先生を知ったのは、東京都写真美術館の販促コミックだった。
なので最初はアート系のオシャレ漫画家さんなのかな、
と思っていたのだが、「ブスの本懐」などのエッセイを見て、
なんか違うぞ、と。
乙女ゲーが好きだったり、ひきこもりがちな事を
呟かれていたり、そして今回の発達障害コミック。
「か、カレー沢せんせい、あなたも?」と驚いて
すぐ購入した。
この中には、30代半ばで発達障害の診断を受け、
当事者会にも参加して、病気の様に治癒させることは出来ないけど、
なんとか生き辛さを解消して生きていくための(主に成人の発達障害むけ)
様々な試みが描かれている。
医師のコラムもあり、コミックエッセイにしてはかなり
専門的な文章多め。
私が共感したのは、誰に、どこまでカミングアウトするか、のところ。
下手すると「面倒な自己アピール」と捉えかねられない。
これ本当に。
カレー沢さんはOLをしながら(過去に)作家として活躍していて、
こんなに才能のある人が?と思ってしまうけど、
本人の生き辛さは外側からは解らないのだ。
私も診断受けた時、長年の辛さの正体が分かって嬉しくて友人に言ったら
「気にし過ぎじゃない?」とか「全然普通だよ~」と言われて
落ち込んだ思い出が。
発達障害という言葉は浸透していても、その中の具体的な
特性(感覚過敏やら脳の易刺激性やら脳内が多動とかetc..)
は知られていないし、一言でこういう人です と説明
するには困りごとも多様性があり過ぎて難しい。
現代なら幼少期に診断を受けていたかもしれないけど、
本人の無理やりな頑張りによってなんとか学生生活を終えて
就職までしてしまうと尚更。
私は大学卒業で燃え尽き、その後一度も就職することなく、
余生を送ってるけれど。卒業後即引退or隠居。いまは長い晩年。
なんかもう、わかるーわかり過ぎるという部分がたくさんあったので、
続きは又。